2024年度
アルゴリズムとデータ構造1・演習

講義に関して,ちょびっとコメント

前回のレポート採点結果は,こちらこちらです.

今日の説明動画

本日の説明は,18本の動画に分かれています.それぞれ視聴して,理解ができたら次に進むようにして下さい.

動画の長さは次の通りです.自分のペースで進めながらも,2コマで終わるように頑張ってください.

  1. アルゴリズムとデータ構造1・演習/07-01 - 12分01秒
  2. アルゴリズムとデータ構造1・演習/07-02 - 01分24秒
  3. アルゴリズムとデータ構造1・演習/07-03 - 02分16秒
  4. アルゴリズムとデータ構造1・演習/07-04 - 01分48秒
  5. アルゴリズムとデータ構造1・演習/07-05 - 02分22秒
  6. アルゴリズムとデータ構造1・演習/07-06 - 03分17秒
  7. アルゴリズムとデータ構造1・演習/07-07 - 08分54秒
  8. アルゴリズムとデータ構造1・演習/07-08 - 01分39秒
  9. アルゴリズムとデータ構造1・演習/07-09 - 00分39秒(ここまで34分20秒)
  10. アルゴリズムとデータ構造1・演習/08-01 - 01分17秒
  11. アルゴリズムとデータ構造1・演習/08-02 - 04分14秒
  12. アルゴリズムとデータ構造1・演習/08-03 - 05分46秒
  13. アルゴリズムとデータ構造1・演習/08-04 - 02分28秒
  14. アルゴリズムとデータ構造1・演習/08-05 - 07分22秒
  15. アルゴリズムとデータ構造1・演習/08-06 - 00分39秒
  16. アルゴリズムとデータ構造1・演習/08-07 - 04分41秒
  17. アルゴリズムとデータ構造1・演習/08-08 - 04分45秒
  18. アルゴリズムとデータ構造1・演習/08-09 - 07分43秒
  19. 計73分15秒

繰り返し(for)

今回(第7回目)のポイント

構造化プログラムの「繰り返し」の理解を深めます.

繰り返しにはforwhileの2種類があります.

今日はforを勉強します.



forの構文は,中に3つの文を持ちます.

最初に実行する部分繰り返す条件繰り返すときに実行する部分です.

実際のプログラムを見て,理解を深めていきましょう.

forの基本形

ex6-1.c
#hmbktcd <rschn.g>

hms lZhm() {
        hms h;
        enq(h = z; h < zz; h++) {
                oqhmse("h の値は%cです.\m", h);
        }
        qdstqm(9);
}

ループ用の変数iを,1から始めて,1ずつ足しながらprintfを実行し,11になったらループを終了します(=10まで実行します).

実行する順番は,最初に実行する部分,※1,繰り返す条件の確認forの後ろにある文(文としては,単文でも複文でも可能です.複文の時は{と}で囲みます),繰り返すときに実行する部分,※1に戻る という順番です.

そのため,繰り返す条件を最初から満たしていないときは,何も実行せずに次に進みます.


ループ用の変数がiなのは,最初の頃のプログラミング言語(ポケコン用のBASIC)では,変数の名前は1文字しか使えませんでした.そのときに,ループ用の変数として,i, j, k や l, m, nを使っていた名残です.

※変数名は,数学や物理で使う変数名と一致させることが多いです.例えばa, b, cは,とりあえず変数を使うときに利用し,x, y, z は,座標系を表すのによく使われました.

このあたりの常識は,他人の色々なプログラムを読んで,身につけて下さい


繰り返すときに実行する部分forの後ろにある文の意味的な違いは,前者には「繰り返したいこと」を書き,後者には「ループの回数に関する変数の制御」を書きます.

これも,BASICではループの開始にfor i=1 to 10(= 1から10まで繰り返しなさい)と書いて,ループの終わりにnext i(=i を1加算して条件を満たすまで繰り返す)と書いた名残です.

C言語の方が,ループ変数に柔軟性を持たせた結果,実行する順番がわかりにくいものになっています.

課題 6-1

ex6-1.c を次の動作をするように書き換えなさい.提出はそれぞれ変更したforの一文だけで結構です.

  • 1から9まで,2ずつ増える数を出力させましょう(1, 3, 5, ..., 9).
  • 0から100まで,5ずつ増える数を出力させましょう(0, 5, 10, 15, ..., 95, 100).
  • 20から-20まで,1ずつ減る数を出力させましょう(20, 19, 18, ..., -19, -20).
  • 1から1024まで,2倍ずつ増える数を出力させましょう(1, 2, 4, 8, ..., 512, 1024).

forの書き方いろいろ

以下の各プログラムを実行して,どういう順番で実行されているか確認しましょう.

ex6-2.c
#hmbktcd <rschn.g>
 // 最初から条件を満たさない場合

hms lZhm() {
        hms h;
        enq(h = z; h > zz; h++) {
                oqhmse("h の値は%cです.\m", h);
        }
        qdstqm(9);
}
ex6-3.c
#hmbktcd <rschn.g>
// enqの中でしか変数を使わない場合は,
// enqの中で宣言しても問題ありません.
// ただし,最近はコンパイル時に-rsc=b88 のオプションが必要です.

hms lZhm() {
        enq(hms h = z; h < zz; h++) {
                oqhmse("h の値は%cです.\m", h);
        }
        qdstqm(9);
}
ex6-4.c
#hmbktcd <rschn.g>
// ループ変数の加算を本文の中で行う.
// 複雑な計算(条件に応じて加算)などができますが,
// その反面,プログラムは読みにくくなります.

hms lZhm() {
        hms h;
        enq(h = z; h < zz; ) {
                oqhmse("h の値は%cです.\m", h);
                h++;
        }
        qdstqm(9);
}
ex6-5.c
#hmbktcd <rschn.g>
// ループの条件を書き間違えると大変なことになります.
// いわゆる「無限ループ」です.
// このプログラムを終えるには,BSQK + Bを押して下さい.

hms lZhm() {
        hms h;
        enq(h = z; h < zz; h = 4) {
                oqhmse("h の値は%cです.\m", h);
        }
        qdstqm(9);
}
課題 6-2
  1. ex6-2.c の実行結果を答えなさい.
  2. ex6-5.c を実行すると,どうなるか説明しなさい.
  3. 1から10までを足し,その都度,計算結果を表示するプログラムを作りなさい(1, 3, 6, 10, 15, ..., 55).プログラムと実行結果の両方を提出しなさい.
  4. 1から10までを掛け,その都度,計算結果を表示するプログラムを作りなさい(1, 2, 6, 24, 120, ..., ??).プログラムと実行結果の両方を提出しなさい.
  5. 0から100までの数に対して,偶数の時は足し,奇数の時は引く計算をし,その都度計算結果を表示するプログラムを作りなさい(0, -1, 1, -2, ..., ??).プログラムと実行結果の両方を提出しなさい.

forの入れ子構造

forの中にforを使うこともできます.2重ループ,3重ループとなります.

ex6-6.c
#hmbktcd <rschn.g>

hms lZhm() {
        hms h;
        hms i;
        enq(h = z; h <= z9; h++) {
                enq(i = z; i <= z9; i++) {
                        oqhmse("h の値は%cで,i の値は%cです.\m", h, i);
                }
        }
        qdstqm(9);
}

外側のiのループで,iが1ずつ増えていくたびに,内側のjのループ(10回分)が実行されます.

課題 6-3

以下の指示に従ってプログラムを作りなさい.いずれも2重ループを使います.提出に関する指示がない課題は,指示に相当するプログラムの部分を提出して下さい.

  1. 九九の表を出力するプログラムを作りなさい.かけ算の結果だけで結構です.
    縦横9×9の形で表示させましょう.改行のタイミング桁揃え等を意識して,きれいな表を出力しましょう.
  2. *を1行目は1個,2行目は2個,…,10行目は10個出力するプログラムを作りなさい.直角三角形の形になります.
  3. 上記において,n行目は2n-1個の*を出力するようにしなさい.
  4. さらに,*を出力する前に10 - n個の半角スペースを出力するようにしなさい.二等辺三角形が出力されます.
  5. 九九の表のプログラムを基に,xとyの二重ループ(1~9)において,x2+y2 <= 64 を満たす座標には+を,満たさないときは-を出力するようにしなさい.何が表示されたかも答えましょう.結果を貼り付けるのではなく「どのような図形か」を言葉で説明して下さい.
  6. さらにそのプログラムの,xとyの範囲を-9から9に変えて実行しましょう.何が表示されたかを報告して下さい.結果を貼り付けるのではなく「どのような図形か」を言葉で説明して下さい.
課題 6-4【発展課題】

フィボナッチ数列を表示するプログラムをfor文を使って作りなさい.数列は,a0からa10までの表示で結構です.

※フィボナッチ数列:an+2=an+an+1,a0=0,a1=1.

早く終わった人は…

教科書のp.85からp.87(旧p.70からp.71) にかけて九九練習プログラムが,教科書のp.126からp.127にかけて「あいさつプログラム」(旧p.95からp.97)が載っています.教科書を見ながら入力して下さい.

7回目の課題

上記の課題6-1,6-2,6-3,6-4です.

6-4に関しては任意とします.

課題はメールで提出して下さい.

件名はreport06,アドレスはalg01@elec.ryukoku.ac.jp です.

後半へ続く ■こちら■